平和妄想メモ③

これまた以前アップしていたほのぼの?平和。
リメイクしたい。

 

窓の外では肌を刺すような木枯らしが吹き荒れるこの季節。

冷え性の気があるアタシに、この寒さは結構辛い。

せやけどアタシ、冬ってそんなに嫌いやない。

やって。

寒い、が言い訳になるから

ぬくもり

 

「……和葉」

 

推理小説に集中する平次の大きな背中にぴとりとくっついて。

そのあったかさに酔いしれてたアタシは、その声にゆっくりと目を開けた。

 

「うん?」
「何しとんねん」
「平次の背中であったまってる」
「……………………」

 

平次の背中って、ホンマにあったかい。

こうやってぴったりくっついてると気持ちよおて、気ぃ抜くと眠ってまいそうや。

 

「重い。勝手にヒトの背中使うなや」
「……やって、寒いんやもん」

 

この季節限定の、この距離感。

バイクのときは別として。
ただの幼馴染でしかないアタシが、こうやって平次の傍におれるのは、肌身も凍る、人肌恋しい
この季節だけ。

 

寒い、なんて。もっともらしい言い分を盾にしながら。

 

「寒いんやったらつければええやろ」

 

……………………。

 

腕だけを動かして、部屋の隅に置かれたヒーターを指差す平次。アタシはチラリとそちらに目を向けた。いつも、寒がりなアタシをあっためてくれる、ありがたい文明の利器。
せやけど、こんなときばっかりはその存在がうらめしくなる。
しばしの間じっと念を送ってみたけど、消えてくれるわけもなくて。

 

言い訳を失ったアタシは、しぶしぶ平次の背中から離れた。こちらを振り返りもしない平次を少し睨みながら、スイッチを入れる。

 

ピーッピーッピーッ

 

―――突然部屋に響いたその音に、心の中でガッツポーズ。

 

「平次! 給油やて」
「……あーせやった。今朝切れたんや」

 

入れるん忘れとった、と平次がぶつぶつ言う。

 

……おおきに、今朝の平次!!

 

言い訳を取り戻したアタシは、意気揚々と平次のもとに戻った。そんなアタシに少しだけ顔を向けた平次が、はぁっとわざとらしく溜め息をつく。
それに気ぃつかへんフリして、再び平次の背中にくっついた。

 

「今、この本いいとこやねん」
「うん」
「……やから、灯油は、あとで入れたるから」
「うん。ええよ、平次の背中あったかいし」
「……………………」

 

平次はアカンときはアカン、てきっぱり言うから。
黙ってるってことは、こうしとってええ、てコト…やんなぁ?

 

内心、下行って炬燵に入れ、とか言われたらどないしよう、と不安やったアタシは、ほっと胸を撫で下ろす。

 

「……オレは人間ホッカイロかい」

 

不意に耳に入った平次の呟きに。
いつか、アタシ専用になってくれたらええのになぁ、と心の中で想う。

 

再び小説に集中し始めたらしい平次の、ページを捲る音に耳を傾けながら。

 

大好きなそのぬくもりに、そっと頬をよせた。

 

☆平次視点ではほのぼのじゃないかも?(笑)

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