これまた以前アップしていた恋人平和。
リメイクしたい。
橙に染まる教室で
「ほな、お疲れ」
部員らに声をかけて部室を出た。辺りを見渡すが、目当ての人物の気配がない。
首を傾げて携帯を取り出そうと鞄に手をかけたとき、ふと思い当たった。
―――そういやアイツ、週番やったっけ。
鞄を抱え直して校舎へと歩き出す。校庭を横切って階段を上り、数時間前まで授業を受けていた教室のドアを開けると。
そこは、ガランとした静寂に包まれていた。
どうやら記憶ちがいだったらしい。
再び首を傾げ、他の場所を探すために体の向きを変えようとした瞬間。
平次は、探していた人物を見つけた。
夕陽の射し込む窓。
そこに吊るされた白いカーテンから覗く、深緑のスカートと白くてスラリとした足。
見間違えるわけがない。あれは間違いなく、数ヶ月前にようやく手に入れた彼女だった。 思わず、
平次の口角が上がる。
そっと近づく。
すぐ傍まできているのに、その気配に全く気づく様子のない和葉。
不意にいたずら心が芽生えてきて、平次は後ろから、夕日に染まったカーテンごと抱きしめた。
「・・・きゃぁっ!!」
突然の抱擁に、和葉が驚いたような声を出して腕の中でもがく。かなり動転してるらしい。
カーテン越しに、オレや、と平次が囁くとピタリとその動きが止まる。
「も、もぉ! びっくりしたやんか・・・・・・」
「お前神経鈍すぎやで? 全然オレの気配気ぃついてへんかったやろ」
いったん和葉を解放して、平次も窓とカーテンの間に潜り込む。ようやく顔を見られた和葉は、ほっぺたを膨らませてプイっと顔を背けた。
そのせいで、彼女の真っ赤に染まった耳たぶがあらわになる。
「こんな窓から何見とってん? 夕焼け、とか言いなや。似合わんにもほどがあるで?」
平次の言葉に、ほっぺたがさっきまでとは違うイミで赤くなる。
パッと向き直った顔が、平次を睨み上げた。が、正直言って全く怖くない。
というかむしろ―――
目の前はあかく染まった空、背には白いカーテン。
ある種密室とも言える空間の中に自分たちがいることに、平次ははたと気がついた。
しかも、二人の距離は数十センチ。
今さらながら、先ほどカーテン越しに抱きしめた和葉のからだの柔らかさが思い出されて、余計に
平次の脈拍を上げる。
・・・いや、アカンで。いくら放課後で、誰もおらん言うてもここは学校やし!
少しでも油断すると、あっという間に和葉の肩に手を伸ばしてしまいそうな自分に、必死に言い聞かせる。そんな平次の葛藤に、人一倍鈍い和葉が気づくはずもなく。
少し唇を尖らせたあとで、和葉は紅い頬のまま口を開いた。
「夕焼けとちゃうもん。そろそろ部活終わるかなぁって、校庭見てたんよ。せやけどもう平次通り過ぎたあとやったみたい・・・っ」
和葉の言葉はそこで途切れた。
いきなり唇を塞がれ、まんまるになった和葉の瞳を、閉じる寸前の目で平次は捉えた。
が、かまうことなくその唇の弾力を味わい続ける。
はじめは平次のシャツを掴んで押し戻そうした和葉も、逆に窓に押し付けられると、次第に力が
抜けていく。
何度か角度を変えて触れた後で、ようやく和葉の唇を解放した。
ゆっくりと、開かれる和葉のまぶた。平次と目が合うと、さっと視線を逸らす。
それが照れからくる反応だと分かってはいても、何となく物足りなかった。
「何で目ぇ逸らすねん」
「・・・あ、あほ。ここ、教室やで! きゅ、急にあんなこと・・・・・・」
もごもごと言い募る和葉を眺めながら、教室でのキスっちゅうんもなかなかええなー、などと平次は
考える。
せやけどこれ以上はやっぱマズイよな・・・
「ちょっと平次! アタシの話聞いとんの! だ、誰かに見られたら大変・・・」
「そうやな。やから今はこれでやめといたる。はよウチ帰んで」
まだ何か言いたげな和葉をカーテンの中から引っ張り出して、二人分の鞄を持って教室を出た。
平次に右手を捕えられたままの和葉のほっぺたは、やはり赤いまま。
それを横目で捉えつつ、今日こそはこの照れ屋で。そのくせ、自分の姿を窓から探してた、なんて。かわいいことを言い出す彼女を攻略しようと。
平次は頭の中で計画を練り始めた。
はあ……素敵でした……😭✨mimicoさんのが綴られる文章もとても素敵で…ただただ、感嘆のため息です。和葉ちゃんの可愛い行動に、平次も動かずにはいられなかったんですね✨
カーテンで遮断されたふたりだけの空間もときめきます!
題名も秀逸で…!
いつも本当に心とらわれるお話をありがとうございます!
倖葉さん、ありがとうございます!
きゃーなんか、倖葉さんに文章を見られるってなんかちょっと恥ずかしいですね(*’ω’*)💦
今はわりと漫画ばかり描いていますが、以前はどちらかというと文章>>>漫画くらいの割合で書いてたんです…わたしには難しいと方向転換しましたが。
題名までほめてくださってうれしいです!!ありがとうございます(*^-^*)
可愛い、可愛すぎる!ちょっと上手に見えて内心は和葉に負けてるのがまたいい!すごくいい!!甘々な平次の態度はもちろん、無意識にツボをついてくる和葉は可愛い超えていっそ愛くるしい。温かなお話しありがとうございます(*´ω`*)
弥里さん、コメントありがとうございます!
付き合い出した高校生の平和はこんな感じだったらいいなぁ♡という願望がつまっています(*’ω’*)
オレの和葉以降の平次は和葉ちゃんのことで頭いっぱいだし、表では「アホ!!」とかいってるけど、内心はメロメロですよね!
こちらこそ、コメントいただけてうれしいです!ありがとうございます!
教室でのキス♡
しかも夕暮れ時っていうのがまた良いですね!
大胆で強引な平次と、照れながらもそれを受け入れる可愛い和葉ちゃんが大好きです♡
ちなみに…この素敵なお話、マンガでも読んでみたいです!
mimicoさんにラブラブ平和のキスシーン、たくさん描いていただきたいです♡
いつも癒しをありがとうございます♡
Lilyさん、コメントありがとうございます!
えへへ、放課後の、夕焼けに染まる教室で、カーテンの中でキス、という情景を思い描きながら書いたお話でした。こちら、今度は漫画化したいなーと思っているので、できた暁にはぜひぜひ読んでください✨
こちらこそ、いつもLilyさんのコメントで癒されてます❤ありがとうございます!
こんにちは。
恋人同士になると、平次が大胆になるのがいい😍和葉ちゃんの照れも可愛い😍
ラブラブな平和の漫画みたいです💕
甘栗太郎さん、こんにちは!コメントありがとうございます。
幼馴染時代に和葉ちゃんにやきもきさせた分、付き合い始めたら平次にはどんどん押していってほしいですね!(*’▽’)
和葉ちゃんはずっと想ってるばかりで、平次から想いをぶつけられるのに慣れてなさそうだから、当分の間は慣れずにあわあわしてそう(笑)
そんなところも可愛いですが💕
こちらのお話はいずれ漫画にしたいと思っていますので、その際は読んでいただけると嬉しいです!
コメントありがとうございました!